Apple社製品の公式延長保証サービス「Apple Care+」
基本的に世の電化製品には、無償有償に関わらずメーカーや販売店舗が保証サービス（延長保証含む）を付けてくれる。
もちろんApple社の製品にも保証サービスがあり、iPhoneやiPad、iMac、MacBookなど基本的に全ての製品の通常保証期間1年を3年に延長できる「Apple Care+」というサービス名になっている。
Apple社の製品は非常に品質が高く、安定しているのだが高価な製品が多いので、万が一故障などがあった場合に備えて加入を検討している人も多いかと思う。
しかし先に言うと私はApple Care+に「MacBookとiPadは加入していないがiPhoneは加入している」状態だ。
これは自分の行動を基にした、れっきとした理由があっての判断である。
今回はApple Care+に入るべきかどうか迷っている方の参考に少しでもなれば、と思い自分の考えを書いていきたいと思う。
Apple Care+の基本事項
まずMacBookの場合のApple Care+のサービス内容を軽くだが紹介しておこう。
まず冒頭でも書いたが、どの製品も基本的には1年間の保証が付属しているが、Apple Care+はその期間を合計3年間に延長するものとなっている。
その期間内で、
- バッテリーの容量が元の80%未満になれば無償でバッテリー交換
- 過失や事故による損傷に対する修理などを特別料金で行ってくれる（1年に2回まで）
- macOSやiCloud、デフォルトのソフトの使い方、トラブルサポート
などが主なサービス内容となっている。
まあ内容自体は一般的な保証と同じだろう。
私がMacBookでApple Care+に加入しない理由
MacBookにApple Care+が必要ないと考える理由①高い
では私がMacBookでApple Care+に加入していない理由を説明していく。
まずこれが一番の理由なのだがApple Care+は料金が非常に高いのだ。
私が現在使っているマシンはM1 MacBook Air 2020なのだが、Apple Care+加入の料金は22,800円となっている。（月額で分割も可能だが）
本体価格が整備済製品で約98,000円だったので、この場合約25%もの料金を取られるのだ。
もちろんこれがMacBook Proになり、インチ数も上がっていくとそれに応じてApple Care+の料金も3万円台、4万円台と上がっていく。
一般的な家電の保証に比べてもかなり高額な保証料金と言えるだろう。
MacBookにApple Care+が必要ないと考える理由②そもそも1年は保証付き
見やすいように項目は分けたが、①の続きだ。
上記したようにMacBookのバッテリー容量が80%未満まで自然劣化した場合、無償で交換を受けられる。
それはいいのだが、Apple Care+に加入しなかった場合のバッテリー交換料金を見てみると・・・
MacBook Airの場合13,800円。
上記Apple Care+の加入料金との差額は9,000円となる。
人それぞれだとは思うが、正直バッテリー交換のためにApple Care+に加入するのはコストパフォーマンスが悪いと感じる。
さらにバッテリー交換の場合、初期不良が原因であることが多いだろうが、そもそもMac製品は1年間の保証は最初から付属している。
つまり、初期不良による自然故障を十分ケアできる期間の保証は最初からあるのだ。
またM1チップが内蔵されているMacBookはバッテリーの持ちがよく、保証期間内に容量が80%未満に劣化することはなかなか考えにくい。
どのみち3年間以上使うのであれば、故障するかどうかも分からないのにApple Care+代として2万円以上払うくらいなら、実際にバッテリーが劣化し、かつさらに使い続けたいときに交換料金を払えばいいのではないだろうか。
MacBookにApple Care+が必要ないと考える理由③自然故障修理以外は有料
上記のようにApple Care+保証期間内のバッテリーやパーツなどの自然故障は無償交換・修理となるが、自分で傷をつけてしまったり、液体で濡らして動かなくなった場合はたとえ保証期間内でもきっちり修理料金はかかってしまう。
料金は、
- 画面または外部筐体のみの損傷→12,900円
- その他の損傷→37,100円
となっている。もちろんこれはApple Care+への加入料金とは別にかかる。この修理料金自体はどのMacBookでも同じ料金だ。
もちろん、ノート型パソコンの故障では故障原因・状態によってはこれより高額な修理料金となる場合が多いとは思う。
その上限が上の金額で済むということなのだが、どうだろうか？
これが常時肌身離さず持ち歩くのであれば多少は加入を考えてもいいかもしれないが、私のように外にあまり持ち歩かず、故障させてしまうリスクの低い人間が加入するのはやはり割に合わないと思う。
私はそのような高額な修理料金がかかる重大な故障に見舞われたら、潔く新しいマシンを買うと思う。
MacBookにApple Care+が必要ないと考える理由④サポートって使う？
上記の通り、Apple Care+には本来購入後90日しかサポートされていない無償のソフトウェアサポートも延長される。
これは写真アプリやiMovie、Keynoteなどの基本ソフトウェアから、macOSの動かし方、Wi-fiやプリンタなどへの接続の方法などを電話でサポートしてくれるサービスだ。
しかし、PCやネットに全く知識がないならともかく、PCで検索ができるのであれば今の時代インターネットに操作方法やトラブルの解決法はたくさん落ちているし、質問できるサイトなどもある。
個人的にはこれも不要だと思う。
MacBookにApple Care+が必要ないと考える理由⑤他のアクセサリーに回す
起こるかどうかも分からない故障のために数万円も払うのであれば、MacBookのアクセサリー購入代に充てた方がいいだろう。
例えば本体を保護してくれる頑丈なハードケースや、ほこりや液体の侵入を防ぐキーボードカバー、液晶を保護する保護フィルムなどだ。
これらのアクセサリーは起こるかも分からない故障の保証と違って、確実に効果のある買い物と言えるだろう。
Apple社製品の周辺機器やアクセサリは本格的なものだとけっこう値が張るのでそちらに資金をまわした方がいいと思う。
MacBookにApple Care+が必要ないと考える理由⑥実際の体験
ここまでMacBookにApple Care+が不要な利用を書いてきたのになんでだよ、と思われるかもしれないが、実は以前使っていたMacBook Air2017はApple Care+に加入していた。
具体的には記事にもしているが、
この時は丁度購入から3年ほど経過したタイミングでバッテリーが劣化したため、交換を依頼したのだが、自然劣化ということで規定通り無償でバッテリーを交換してくれた。
しかし、これはM1チップが搭載される前のモデルだったし、3年間でそれ以外の故障は全く起こらなかった。
今使っているM1 MacBook Air 2020はバッテリーの持ちもよくなっているし、上記の経験から故障が起こりそうな感じもまったくなかったのでこの程度であればいらなくないか？と思い、このマシンではApple Care+加入を見送ったのだ。
逆にApple Care+に加入した方がいい人
Apple Care+に加入した方がいい人①壊しやすい自覚がある人
ここまで書いてきたように、基本的にMacBookにApple Care+は不要だと私は考える。
ただしこれも上にちょっと書いたが、どうしても何度も野外に持ち運ばなければならなかったり、汚い場所に持ち込んで仕事をしなければならない場合、通常の用途より故障のリスクが高まる。
その場合、Apple Care+が必要になる人もいるかもしれない。
あとは「ものを壊しやすい自覚がある人」。
これまでの自分の行動を振り返って、電化製品を何度も壊した経験がある人も加入を考える価値はあるだろう。
Apple Care+に加入した方がいい人②MacBook以外のデバイス
この記事で書いてきたのは主にMacBookについてだが、冒頭に書いた通り、私は外にあまり持ち運ばないMacBook、iPadはApple Care+に加入していないが、iPhoneは加入している。
なぜかというと、MacBookと違って、iPhoneは外に出るときにも常時持ち歩くし、サイズが小さいので落としたりする可能性が高いからだ。
さらに上の項目にもつながる話だが、実際に私は落としたり水に突っ込んだりしてiPhoneを故障させてしまった経験が何度かあるからというのもある。
スマホならもっと安い民間の保険もあり、そちらの方がコスパもいいのだが、ともかくまあそういう理由でiPhoneはApple Care+の延長保証に加入している。
あとはApple WatchやAir Podsなども小型で常に持ち歩くため、加入を検討してもいいだろう。
Apple Care+に加入した方がいい人③PC・ネット知識が皆無の人
Apple Care+加入が必要のない理由の④で、「ソフトウェアサポートは不要、使い方やトラブルシューティングはネットで検索すればよい」と書いたが、なかにはPCやネットの知識がほぼ全くない状態で初めてApple社のデバイスを使うというケースもあるだろう。高齢の方へのプレゼントとか。
その場合はApple Care+があってもいいかもしれない。
私も以前故障ではないのだが、Appleにメールやチャットで問い合わせを何度かしたことがあるが、対応はかなりいい。
アプリやネットの設定方法などがわからなければ親切に教えてくれるだろう。
結論：やっぱり基本的にMacBookにApple Care+は不要だと思う
ここまで長々とMacBookにApple Care+が必要かどうか書いてきたが、やはり結論としては「基本的には不要」だと考える。
どうしても料金が高くコストパフォーマンスに見合わないと思うし、そもそも1年の保証は無条件で付属しており、初期不良に対するケアは十分にできているからだ。
それでも保険に加入したいのであれば、第三者の民間企業がノートパソコンを含めたモバイル端末の保険サービスを展開しているのでそちらの利用を検討してもいいだろう。
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