サンライズ出雲で酔った話
東京から出雲市までおよそ950kmもの距離を走る寝台列車サンライズ出雲。
距離もそうだが寝台列車というだけあって移動時間は長く、順調に運行されても約12時間を車内で過ごすことになる。
シャワールームがあったり、個室寝台で寝転びながら暇をつぶすなど寝台列車ならではの楽しみはあるのだが、長時間の乗車ということで、乗り物に酔いやすい人にとってはその点が心配の種になるかと思う。
自分もその点が少し気になっていたのだが、結論から言うと少し酔ってしまった。
この記事では乗り物に酔いやすいがサンライズ出雲に乗りたい、という人のためにその時の状況と対策を共有したいと思う。
自分の乗り物酔い耐性のスペック
まず自分の乗り物酔い耐性を書いておく。
私は飛行機や電車であれば、飛行・走行中に下を向いてスマホや本を読んでいても酔ったことはほとんどない。モノを食べてもアルコールを飲んでも平気だ。
しかし乗用車やバスだと、黙って座っていれば大丈夫だが本を読んだりするとけっこう酔う。
極端に酔いやすいタイプではないが、揺れやすい乗り物に乗って下を向いていると酔うこともある、その程度だ。
サンライズ出雲で酔った状況と区間
通常時の揺れはそれほど感じない
さてサンライズ出雲乗車時の状況だが、東京駅を出発した段階では普通の特急列車くらいの揺れで、特に感想はなかったと記憶している。
座席は個室のシングル座席だったが、座っていても寝転んでいても特に強い揺れなどは感じなかった。
静岡県を通過したあたり(1:00くらい)で就寝したが、特に問題なく眠ることができたし大したことはないなと思っていた。
「有名」?な某区間で酔う
ところが朝、うろ覚えだが7時すぎくらいに目覚め、しばらくボーっとしているとなんだか頭が重いし気分も悪くなってきた。
前日、寝る前に通過していた区間に比べると揺れが激しい気がするのだ。
その区間とは「伯備(はくび)線」。
実はこの区間、鉄道ファンの間では「酔いやすい」と有名な区間らしい。
伯備線とは岡山県の倉敷駅から鳥取県の伯耆大山(ほうきだいせん)駅を結ぶ路線だ。つまり山陽から山陰を縦断するように走っている区間ということになる。
画像引用元:JRおでかけネット
この区間は山岳部が多く、豊かな高梁川に沿って朝霧に浮かぶ農村や峡谷のような風景が広がり、車窓からの景色は素晴らしく美しいのだが、そんな環境だからか、角度のあるカーブがものすごく多いのだ。
そのせいだろう、別に吐くほどではないが酔ってしばらく動く気がしなくなってしまった。
コロナ禍でこのような乗り物に乗るのが久しぶりだったということもあるかもしれないが、出雲市のホテルに着いてもしばらく平衡感覚がおかしくなっていた。
サンライズ号はまだ寝台があるので比較的楽な体勢を取りやすいが、この区間を走る他の特急列車だと具合が悪くなって途中下車する人などもいるらしい。
サンライズ号の乗り物酔い対策
朝はなるべく動かない
経験からおすすめする対策だが・・・大したことではないが、乗り物に酔いやすい自覚がある人は伯備線を通過する時間帯(下り、倉敷駅通過6:46〜米子9:03)はあまり座席から動かず、車窓から美しい景色をずっと見ておくことをおすすめする。
荷物の準備などはできれば寝る前に済ませておいたほうがいいだろう。
Youtubeなどの動画ではなかなか伝わりにくいが、座席内は結構狭いので腕や腰を折って下を向いたりする機会が多く、伯備線通過のタイミングで荷物などを長時間いじると酔いが回りやすいと思う。
ちなみに上り(出雲市駅発)も当然同じ区間を通るわけだが、こちらは乗車してそんなに経っていないからだろうか、酔うことはなかった。
1階を選んでみる
サンライズ号は一部の座席を除いて多くの個室席が1階と2階に分かれている。
一般的に乗り物は上の階の方が酔いやすいとされているので、みどりの窓口などで購入する場合は1階を指定してみると比較的酔いにくいかもしれない。ネット予約だとできないが・・・
ただし、私が乗車した時は下りが上記したシングルで2階の席、上りが上と下にベッドが2つあるシングルツインだった。
一応1階と2階両方の座席でしばらく過ごしてみたが、体感だとあまり揺れの差は感じなかったのでそこまで影響はないかもしれない。
酔い止めもいいが自販機には注意
私は服用しなかったが、もちろん酔い止めなどの薬も有効だろう。
ただしその場合注意点として、最低でも薬を飲むのに必要な水は乗車前に持ち込んだ方がいいと思う。
というのもサンライズ号の自販機はラインナップがしょぼく、売り切れの可能性もあるからだ。そこだけは気をつけた方がいいだろう。
比較的乗り物酔いしないタイプの私でも少し酔ってしまったので、いかに寝転がれる寝台列車といえども乗り物酔いしやすい人は対策しておくことをおすすめする。
どちらかというとネガティブに書いてしまったが、朝の伯備線の景色は本当に美しいので具合が悪くて寝ているのはもったいないというのも、酔い対策をおすすめする理由の一つだ。
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