最大165Hzのゲーミングモニター「VG259QR」
私は趣味で格闘ゲームを好んでプレイしているのだが、この度FPSゲームも始めてみようかなと思い立った。
FPSゲームの場合、画面が1秒間に何回更新されるかというリフレッシュレート(単位Hz)が重要になってくるので、それまで使っていた60Hzのモニターでは物足りないためモニターを買い換えることにした。
そんなこんなで今回購入したのはASUSのゲーミングモニター「VG259QR」。
最大165Hzのリフレッシュレートが出るモニターだ。
今回はVG259QRのレビュー、それとリフレッシュレートで大きく精度が変わると言われているストリートファイターVのヒット確認のテストを行ってみる。
VG259QRのレビュー
VG259QRのスペック
最初に書いておくが、この記事はどちらかというと「60Hzのモニターから165Hzのモニターに替えた場合、ゲームプレイにどれくらいの影響を及ぼすのか?」を主題にしているためVG259QRそのものの紹介は控えめだ。
まず簡単にざっくりとVG259QRのスペック紹介。
パネルサイズ | 24.5インチ |
表面仕様 | ノングレア |
最大解像度 | 1920×1080 |
パネル種類 | IPS |
応答速度 | 1ms MPRT |
リフレッシュレート(最大) | HDMI:144Hz DP:165Hz |
I/O ポート | DisplayPort 1.2x 1 HDMI(v1.4)x 2 3.5mmイヤホンジャック |
ゲームプレイに直接関係してくるのはこのあたりだろうか。
24.5インチというサイズは小さすぎず大きすぎずというサイズでゲームには丁度いいだろう。
またパネルの種類はIPSとなっている。
安価なゲーミングモニターだと、描画速度は速いが画質がいまいちとされるTNパネルが使用されるケースが多いが、IPSパネルは画像も綺麗に出力されるためRPGなどの映像美重視のゲームやゲーム以外の普段使い用途でも有用だろう。
応答速度も1msと速め。
リフレッシュレートは冒頭から書いている通り最大165Hzだ。
しかしこれはディスプレイポートを使用した場合であり、HDMIケーブルを使用した場合は最大144Hzとなる。
ケーブル自体はモニターに付属してくるが、PCにディスプレイポートがない場合は注意しよう。
HDMIケーブルを使う場合、PS5の120Hzにももちろん対応している。
価格は当然購入したサイトや店舗、セールなどの時季に左右されるが、私が購入した時は32,000円ほどだった。ちょっと高めの価格設定だとは思う。
VG259QRの外観・付属品
次にVG259QRの外観だが、他のモニターに比べて特に尖った特徴はないように見える。
せいぜい以前使っていた60Hzのモニターに比べてフレーム部分がゴツいかな、と思った程度。
付属品はこちら。
前述したようにDisplayPortケーブルとHDMIケーブルが一つずつ、電源ケーブル、ACアダプター、説明書保証書類となっている。
これも特筆すべきものはない。
ちなみに組み立て(といってもスタンドに固定するだけだが)も非常に簡単で、説明書を見れば誰でもすぐにできるようになっている。3分もかからない。
その他の特徴をざっと挙げると、
- 90°縦回転可能
- 100m×100mのVESAマウントあり、モニターアーム取付可能
- スピーカー内蔵
といった所になる。
垂直方向に回転させ縦置きにすることもできるのでサブモニターとしても使えるし、モニターアームも取り付けが可能となっており、融通性も高い。
VG259QR唯一の不満点
個人的に感じた不満点という意味では1つある。
それは内蔵スピーカーのクオリティだ。
このモニターの内蔵スピーカーはモニター後ろ側に付いているため、音がすごくこもって聞こえるのだ。
私は普段ゲームをやるにしても、仕事や日常作業をやるにしてもイヤホンをつけているので関係はないが、もしそれまでモニターのスピーカーのみで音声出力をしていたらここは注意した方がいいと思う。
スト5をプレイしてみる
ヒット確認の成功率比較テスト
それでは本題の、リフレッシュレートがゲームプレイに与える影響をテストしてみたい。
ストリートファイター5では通常技が当たっているのを確認してから必殺技につなげる「ヒット確認」というテクニックがあるが、このヒット確認の精度は60Hzと144Hz以上のリフレッシュレートが出るモニターとでは精度が大きく変わるらしいのだ。
このあたりは詳しくないのだが、ゲーム自体の描画枚数は1秒に60枚(60Hz)が限界だが描画速度の関係でそうなっているらしい。
VG259QRと、もともと使っていた60Hzのモニターを使って検証する。
今回は、
- 豪鬼(中足→竜巻:キャンセル猶予16フレーム【約0.267秒】)
- キャミィ(中足→スパイラルアロー:キャンセル猶予15フレーム【約0.25秒】)
- ラシード(中足→スピニングミキサー:キャンセル猶予14フレーム【約0.233秒】)
のキャラ達で、相手のガード状態をランダムに設定してそれぞれ何回ヒット確認が成功するか50回ずつテストを行う。
ちなみに言っておくと私は上位プレイヤーでもなんでもないしヒット確認は下手だ。成功率そのものよりも率の変化に注目してほしい。(お願いします)
さらに慣れの要素が入らないように上記のキャラ達は普段使わないキャラを選んでいる。垂直同期もオフにしている。
60Hzモニターのテスト結果
- 豪鬼: 成功31/50、成功率62%
- キャミィ: 成功16/50、成功率32%
- ラシード: 成功13/50、成功率26%
うーん、下手!
60Hzまでのモニターではかなりきついラシードのヒット確認がそこそこ成功しているように見えるが、正直たまたま当たってただけの感も強い。
165Hzモニターのテスト結果
それではVG259QRでのテスト結果。
- 豪鬼: 成功32/50、成功率64%
- キャミィ: 成功36/50、成功率72%
- ラシード: 成功35/50、成功率70%
・・・実戦投入レベルではないが成功率が上がった。
この中では一番簡単であるはずの豪鬼の成功率がほとんど変わらなかったのが謎だが、見えなかったものが見やすくなったと考えるべきだろうか。
これは感覚的な話になるが、結果的にコマンドが成立しなかったタイプの失敗も含め、べしっとヒット音がした瞬間にスタンゲージがにょきっと伸びるのが早いタイミングで視認できるようになったように感じた。
上手い人であれば100%に近い成功率を記録してもおかしくないだろう。
VG259QRの総評
もちろんその時々の調子などもあるだろうし、試行回数も多くはないのでこの結果をもって「ヒット確認が下手な人でもモニターを替えればできるようになります!」などと断言することは全くできないが、少なくとも私の場合は成功率が上がった。
リフレッシュレートが結果に及ぼす影響が比較的少ない格闘ゲームでこれなのだから、FPSゲーム界隈で144Hz以上出るモニターが必須と言われている理由も分かる。
上にも書いたが、IPSパネル採用で画質が綺麗なので、ゲーム以外にも動画鑑賞や画像動画の編集作業などにも使えるだろう。
価格はちょっと高めだがその分おすすめのゲーミングモニターと言える。
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